背景・課題:増加する問い合わせへの対応品質をどう維持するか
大手クレジットカード会社様では、会員数の増加に伴い、サービス案内や利用確認、簡易アンケート回答などの問い合わせ件数が急増していました。
しかし従来の人手による電話応対には、以下のような課題が存在していました:
– オペレーター不足による対応遅延
– 案内内容のばらつきによるサービス品質の不統一
– アンケート回収率の低さ
– 24時間体制での運用が難しい
「顧客満足度を落とさず、効率的に案内業務・アンケートを運用したい」——このようなニーズから、AIを活用した音声自動化ソリューションの検討が始まりました。
GITSのソリューション:Dialogflowを活用したAI音声応答 × 自動アンケート収集
GITSは、Google Dialogflow を活用し、AI音声チャットボットを中心とした自動応答システムを開発。クライアント独自の問い合わせ項目・トークフローに合わせて、最適な対話設計を実施しました。
主な機能
– 音声自動応答(IVR + AI)
ユーザーの回答を自然言語で理解し、適切な案内や質問を自動で進行。
– アンケート自動収集
回答内容をリアルタイムでデータベースへ記録。
– FAQ自動回答
カード利用、ポイント、各種手続きなどのよくある質問を即時解決。
– 有人オペレーターへのエスカレーション
必要時にはスムーズに有人対応へ切り替え。
技術スタック
– Google Dialogflow / GCP
– Python
– Linux OS
– 音声認識・音声合成エンジン
導入プロセス
GITSは、クライアントの業務フローを深く理解したうえで、以下の工程でプロジェクトを推進しました。
要件定義:既存オペレーション分析、FAQ整理、対話シナリオ設計
AIモデル設計:意図認識モデルの調整、サンプル音声データ収集
システム開発:音声API連携、アンケートフォーム自動化、DB構築
テスト運用:実コールを想定した音声テスト、精度改善
本番リリース・運用支援:モニタリング・調整・保守サポート
導入成果:コスト最適化と顧客満足度の両立を実現
AI音声チャットボット導入により、クライアント企業は以下のような成果を得られました。
1. 応対コストの大幅削減(最大40%)
人件費に依存していた一次対応をAIが自動化。問い合わせの約60〜70%を自動応答へ誘導することで、運用コストを削減。
2. 案内品質の均一化
AIが標準化されたフローで案内を行うため、案内内容のばらつきがゼロに。
3. 24時間対応による顧客体験向上
深夜や休日の問い合わせにも自動で対応でき、顧客満足度の向上につながる結果に。
4. アンケート回収率の向上
音声による誘導で回答率が従来比150%に改善。
収集データから新たなサービス改善ポイントも抽出可能に。
まとめ:金融業界のDXを推進する、スケーラブルなAI音声ソリューション
今回のプロジェクトでは、「案内業務の自動化」×「アンケートのデータ化」を同時に実現することで、クライアント企業の運用効率と顧客満足度を両立させました。
GITSは今後も、クレジットカード会社様をはじめとする金融業界の課題解決に向け、スケーラブルで信頼性の高いDXソリューションを提供してまいります。



